晴天、こいのぼり

こいのぼりは風になびいて泳ぎます。この日は晴れてなお、風が吹きました。河川敷に立てられた柱をしならせ、元気に元気に泳ぎます。風が少しやむと、三歳の娘は、垂れてくる鯉のしっぽを追いかけては、
「つかまえたよ」
と教えてくれました。

「こいのぼり、たのしかったね。またいこうね」
と娘は言いました。
「次は来年だね」

「来年」の意味はたぶん伝わっていないけれど、一年後の娘を思いながら、手を繋いで帰りました。


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